ビジネスでの交渉や、
異性とのデートの約束など、
どうしても通したい要求は
誰しも持っているでしょう。
ドアインザフェイスという
人間心理を利用した
テクニックを使うことで、
ビジネスでのセールスから恋愛まで、
あらゆる交渉や誘いを成功させられます。
今回は、ドアインザフェイスとは
どんなテクニックなのか、
似たようなテクニックである
フット・イン・ザ・ドアとの違い、
具体的な事例について紹介します。
目次
1:ドアインザフェイスとは
2:ドアインザフェイスとフット・イン・ザ・ドアの違い
3:ドアインザフェイスのテクニック
4:ビジネス交渉・恋愛で使える事例
5:ドアインザフェイスを使う時の注意点
6:まとめ
目次(クリックすると自動で飛びます。)
1:ドアインザフェイスとは
ドアインザフェイスとは、
叶えたい要求を通すための
テクニックです。
最初に相手に断られるような
大きな要求を行い、
断られたら小さな要求を行うことで
最終的に叶えたい要求を実現させます。
名前の由来は「門前払いをする」という
ところから来ています。
1-1:返報性の原理を使う
人間の心理には、借りができると
何かお返しをしないといけないと
考える傾向があります。
これを「返報性の原理」といい、
ドアインザフェイスは、
この原理を利用したテクニックです。
人間は、多少非現実的なことでも
断ってしまうと罪悪感を
持つようになっています。
1度断ることで、次の要求は
承諾しなければいけないという
義務を感じます。
1度大きな要求を行い、
断って申し訳ないという気持ちを
相手にさせると、返報性の原理が働き、
「恩知らずと思われたくない」
と感じるのです。
そのときに本命である
小さな要求をすることで
要求が通りやすくなります。
2:ドアインザフェイスとフットインザドアの違い
似たようなテクニックに
「フットインザドア」という
ものがあります。
この名称は、
セールスマンが訪問先のドアに
足を入れさえすれば
商品を購入してもらえる
ということから来ています。
ドアインザフェイスとの違いとして、
フットインザドアは初めに
小さな要求からはじめるのが特徴です。
小さな要求を行い、
承諾してもらうことで
次の要求も通りやすくする
雰囲気を作れます。
例えば、知らない人に声をかけて
お金を貸してもらう場合、
「お金を貸してください」と
いきなり声をかけるよりも、
「今何時でしょうか?」と言った後に
「お金を貸してください」といった方が
お金を貸してもらえる確率が高いと証明されています。
人間は、一度要求を承諾すると
次の要求が断りにくくなる性質があります。
この心理を利用して、初めは小さな要求を通し、
結果的に大きな要求も通すことができるのです。
フット・イン・ザ・ドアについて
詳しく知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。
3:ドアインザフェイスのテクニック
ドアインザフェイスの特徴や、
比較されやすいテクニックである
フットインザドアとの違いも
お分かりいただけたと思います。
これまでの知識を踏まえて、
ドアインザフェイスを使うときには
以下で挙げたようなポイントを
押さえておきましょう。
- 最初の要求は大きくして、
断られても仕方ないものにする - 最初に行う大きな要求は、
叶えたい要求と関連のある
ものにする - 結果に関わらず、
相手は「頼まれた」という
気分になるので、
頼みごとをしても問題ない
関係の相手に行う - 同じ相手に何度も
ドアインザフェイスを使用すると
パターンが見抜かれる可能性が
高いため、要求をどうしても
通したい場合以外は使用を控える
これらのポイントを押さえておくだけで
かなり成功確率は高まりますので、
ぜひ頭に入れておきましょう。
4:ビジネス交渉・恋愛で使える事例
ここからは、実際に
ドアインザフェイスを使える
事例を紹介していきます。
4-1:ビジネスでドアインザフェイスを使った事例
ドアインザフェイスは、
ビジネスにおいて高い効果を発揮します。
例として、ドアインザフェイスを
使って顧客にオススメの
商品をセールスしてみましょう。
本来売りたいのは1万円の商品ですが、
「5万円の商品がオススメですよ」
と話します。
顧客は急に5万円の商品を
購入するのに躊躇するため、
一度は断るでしょう。
断ったときに
相手は罪悪感を感じるため、
その後すぐに
「お買い得な商品があり、
1万円で購入できる」
という提案を行うと、
「1万円なら買ってもいいかな」
と購入してもらえる確率が上がります。
4-2:恋愛でドアインザフェイスを使った事例
ドアインザフェイスは、
恋愛にも有効活用できます。
例えば、男性が気に入った異性と
2人きりで食事に行きたいとします。
最初は食事に誘うのではなく、
大きな要求として
「家にこない?」といきなり誘うのです。
誘っても、ほとんどの女性は
「いきなり家に行くのはイヤ」
と感じるため、
断られる可能性が高いです。
しかし、このときに
断った女性は心理的には
罪悪感を感じています。
その後すぐに
本当に叶えたい要求として
「気が合うので2人で食事しませんか?」
と誘ってみます。
以前1度断っている
事実もあり、成功する可能性が高いのです。
5:ドアインザフェイスを使う時の注意点
ここからは、
ドアインザフェイスを実際に
使用する際の注意点を
4つ挙げていきます。
5-1:テクニックを多用しない
ドアインザフェイスは、
交渉を成功させるのに非常に
有効なテクニックですが、
あまり露骨に使いすぎると
逆効果になる可能性があります。
相手の心理を誘導する
テクニックのため、使いすぎると
- 「自分の都合ばかり考えている」
- 「誠実ではない」
と思われてしまう可能性が高いです。
本当に叶えたい要求を
交渉する場合を除いて
使いすぎないようにしましょう。
5-2:短期間で目的の要求を行う
最初の大きな要求を
断られた場合は、
短期間で目的の要求を
行う必要があります。
なぜなら、断った瞬間の罪悪感は
数日で薄れてしまうからです。
ドアインザフェイスを使う際は、
最初の要求を断られた瞬間に
次の要求を行うというように、
相手の罪悪感が大きいうちに
行動するのがコツです。
ただし、状況によっては
その場で要求できない
場合もあります。
そういった場合は
相手に断ったことを思い出してもらい、
罪悪感を再び感じさせてから
要求を行うようにしましょう。
5-3:断らせる場合に怒らせてはいけない
相手に要求を断らせる際には、
怒らせないようにしましょう。
怒らせてしまった場合は、
断っても罪悪感を感じなくなり、
「この人の話は聞かなくていい」
という思考になってしまいます。
そうならないためにも、
あくまでも相手には
お願いをしているという姿勢を
崩さないようにしましょう。
5-4:要求を多くしない
人間は、何度も同じことを
すると、慣れが生まれます。
ドアインザフェイスは、
相手に断ってもらうことを
前提としています。
本命の要求までの大きな要求を
増やしすぎると、
本命の要求を行うまでに
断り慣れてしまう可能性があります。
そうなると、どんなお願いをしても
「この人の頼みは聞かなくてもいい」
と判断するようになり、
考える前に断られてしまうようになるのです。
そうならないためにも、
要求は多くても
2つか3つに絞っておき、
要求が通りやすい環境や
雰囲気を普段から
作っておくのが大切です。
6:まとめ
ドアインザフェイスは、
ビジネスや恋愛などの
大切な交渉を成功させるには
非常に強力なテクニックです。
しかし、使い方次第で
人間関係を悪化させてしまう
可能性もあるので、
今回挙げたポイントや
注意点をしっかりと頭に入れて
活用しましょう。
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