「コンサルティング」
カッコいい響きですよね。
近年、ますます注目されている
コンサルティングという職業、
「コンサルティング業界に就職したい!」
「未経験だけど転職してみたい!」
と考えている方も多いはず。
でも、コンサルティングという仕事が
一体どんな仕事なのか
ハッキリとしたことはご存知でしょうか?
今回は特に
「経営コンサルタント」
という職種に絞って、
- コンサルティングとはどんな仕事?
- 年収や仕事量はどれくらいか?
- 資格は必要なのか?
- そもそもコンサルティングとは何なのか?
などをお伝えします。
目次
1:コンサルティングとは
2:コンサルティング業界や会社について
3:コンサルティング業界への転職
4:コンサルティングファームとは仕事内容と年収
5:コンサルティングの資格と難易度
6:何のためにコンサルティングは必要なのか?
7:データに基づくコンサルティングの実例
8:まとめ
目次(クリックすると自動で飛びます。)
1:コンサルティングとは
誰もが一度は聞いたことがある
「コンサルティング」や
「コンサルタント」という単語
なんとなく意味は分かっているけど、
ハッキリとした定義をご存知ですか?
wikipediaによると、
コンサルティング (consulting) とは、
企業(まれに行政など公共機関)などの
クライアントに解決策を示して
その発展を助ける業務を行うことである。または、職種としてその業務そのものを指す。
引用元:wikipedia
もっと簡単に言うなれば、
クライアントが抱える
あらゆる問題や課題を明らかにし、
その解決策をともに実行することで、
「クライアントの業績をアップさせる仕事」です。
そしてコンサルタントを通して
クライアントから報酬をもらっている人のことを
「コンサルタント」と呼びます。
2:コンサルティング業界や会社について
日本のコンサルティング業界の市場規模は
約1800億円~3000億円と言われており、
今後もさらなる成長が期待されています。
コンサルティング会社は外資系・日系
数多くありますが、有名どころでは
- マッキンゼー・アンド・カンパニー
- ボストンコンサルティンググループ
- A.T.カーニー
- アーサー・D・リトル
- ドリームインキュベータ
- アクセンチュア
- ローランド・ベルガー
- 野村総合研究所
- 三菱総合研究所
などがあります。
そもそもコンサルティングの起源は
1800年代のアメリカといわれており、
1886年には世界で最初のコンサルティング会社
アーサー・D・リトルが設立されました。
一方、日本発祥のコンサルティング会社は
1966年に設立された
ボストンコンサルティンググループの日本支社です。
アーサー・D・リトルも
ボストンコンサルティンググループも
先ほどまとめている企業名の中に
含まれていますね。
コンサルティング会社に外資系が多いのは
こういった起源が理由です。
3:コンサルティング業界への転職
未経験からコンサルティング業界に転職したい。
という方も多いですが、
なかなか転職のハードルが高い業界です。
学歴と年齢(30代前半ぐらい)を
重視されることが多いので、
挑戦するなら決断は早いほうが良さそうです。
また、コンサルティング会社へは直接応募をするよりも、
コンサルティングに特化したエージェント
(人材紹介会社)を経由する方が有利です。
有名どころでは、
- ムービンストラテジックキャリア
- コンコードエグゼクティブグループ
- アンテロープキャリアコンサルティング
などがオススメです。
3-1:コンサルタントに求められる資質
コンサルタントとして採用されやすい人物の特徴、
必要な資質は大きく分けて5つあります。
3-1-1:ポテンシャル
- 積極的に動ける人物
- 自分が得た知識を他者に分かりやすくアウトプットできる
など、潜在的にコンサルタントという職業に
向いているかどうかがまず重要です。
なにかしら経営に携わっていた経験がなくても、
ポテンシャルの高さ次第では
コンサルタントして採用される可能性は
充分にあります。
3-1-2:問題解決力
コンサルタントとして最も重要視される能力が
この問題解決力です。
- クライアントが抱えている問題がなんなのかの把握
- データを収集し分かりやすくまとめる
- 解決への道筋を論理的に示せる
など、論理的な思考ができることが重要視されます。
3-1-3:プロ意識
どんな仕事にも言えますが、
特にコンサルタントという職業は
クライアントの要望100%を超えて
それ以上の結果を提供しようとする熱意や、
クライアントの機密事項などを
外部で漏らさないという倫理観が必要です。
3-1-4:コミュニケーション能力
- チームメンバー
- クライアント
など、お互いに信頼し合える関係でないと
円滑にプロジェクトを進めていくことは難しいでしょう。
そのためには、
- 相手の話にしっかり耳を傾ける素直さ
- 約束や時間を守り、嘘偽りのない誠実さ
などが必要になってきます。
3-1-5:体力と精神力
後ほど詳しく述べますが、
コンサルタントはかなりハードな仕事です。
クライアント毎に
完全オーダーメイドで
要望に応えなければいけないため、
体力的にも精神的にも
タフでなければ長続きすることは難しいでしょう。
4:コンサルティングファームとは仕事内容と年収
コンサルティングファームとは、簡単に言うと
コンサルティング会社のことです。
コンサルティングファームは以下の5つに分類されます。
・総合系
(戦略立案から実行まで全て補う)
・戦略系
(経営戦略の立案が得意)
・組織人事系
(人事制度・年金サービスなど組織におけるサービスに特化)
・シンクタンク系
(金融機関が設立。経済調査・官公庁向けリサーチ・IT・マネジメントコンサルなどが得意)
・IT系
(ITシステムの導入による組織改革が得意)
コンサルティングファームでの仕事内容は
- クライアントの話を聞き
- 問題点・課題を洗い出し
- 市場や過去の資料を徹底調査
- 分かりやすいデータにまとめ
- 解決策を提示
などです。
平均年収は
「20代→約500万円
30代前半→約650万円
30代後半→約730万円」
となっており、
「年収が1000万、2000万円を超える
人材もいるほどです。」
肉体労働じゃなくて、響きも良くて、高収入!
なんて素晴らしい仕事なんだ!
と思われたかもしれませんが、
華やかなイメージとは裏腹に
かなりハードな仕事でもあります。
- 月の残業100時間超えも一般的
- 会社に泊まりこむ人も
- いつでも、どこでも、何をしてても仕事が頭から離れない
これらのハードな環境のため、
全力で駆け抜け、
「数年で燃え尽きてしまう人が後を絶ちません。」
コンサルティングファームへの
就職・転職を考えている方は
ある程度覚悟しましょう。
ただ、
企業の幹部と直接話ができたり、
経営戦略に携わることで
間違いなく成長と自信には繋がるはずです。
5:コンサルティングの資格と難易度
ます、経営コンサルタントになるために
特に資格は必要ありません。
ただし、コンサルティング関係の資格を取得することで、
- 自分の自信や外部からの信頼に繋がる
- コンサルティングへの理解や知識が深まる
- 経営コンサルタントが開く研究会やセミナーに出席できる
などのメリットがあります。
代表的な資格には
「中小企業診断士」と「経営士」があります。
5-1:中小企業診断士
1次試験合格率が全体の約20%前後
そこからさらに2次試験に合格する率が約20%前後
参考:中小企業診断士協会
1回受けただけで合格できる人は5%未満とも言われる
「かなり難易度の高い資格」です。
- 財務・会計の出題がある(簿記2級レベル)
- 事例に対しての診断・助言を記述する出題がある
などが、難易度が高くなっている理由です。
これだけ難しい資格ならば、
逆に持っているだけで
箔(はく)がつくとも言えますね。
5-2:経営士
こちらは合格率約70%と言われており、
- 筆記試験
- 面接
- 経歴審査
これらの結果で合否を判断されます。
参考:一般社団法人日本経営士会
中小企業診断士に受かる自信はないけど、
何かしらコンサルに関わる資格が欲しいという方は、
こちらを受験してみるのも手です。
6:何のためにコンサルティングは必要なのか?
コンサルタントが対応するのは、
特定の業界に限らない、
あらゆる業界のクライアント達です。
当然、それぞれの業界によって
- ターゲットとなる客層
- 競合他社
- 売り上げ、集客アップの方策
などは変わってくるわけですが、
いくら経験の深いコンサルタントといえど、
この世に存在している無数の
企業や業界のことを
それぞれ知り尽くしているわけではありません。
担当するクライアントが決定してから、
過去の資料やデータ、
競合他社の情報などを
徹底して調べつくしていきます。
「餅は餅屋」
という言葉があるように、
その業界で
間単に思いつくような方策や
王道の一般論は
すでにその道のプロである
クライアント自身が取り組んでいたり、
過去に取り組んでいることが多いです。
それでも思うように結果がでない。
実はなにか間違っているのではないか。
クライアント自身では見落としているような
問題や解決策がないか、
第三者から見ておかしなことはないか。
コンサルタントには
冷静で客観的な視点が求められています。
そして、
- なるべく早く
- 効率的で
- 持続性のある
- 収益の増加や集客という結果
このためにコンサルティングが必要とされています。
7:データに基づくコンサルティングの実例
クライアントに行動を促す上で必須なのが
「視覚化されたデータ」です。
なんとなくこうした方がいいという
曖昧な根拠ではなく、
- 過去の傾向
- 業界の動向
- 消費者が求めているもの
これらの根拠のあるデータを提示されて初めて、
クライアントへの提案が納得していただけるのです。
データに基づく仮説→実行→検証
このサイクルを繰り返すことで
クライアントが求める結果を提供することができるのです。
例えば、
経営コンサルタントが
急ぎの売り上げアップを依頼された際、
真っ先に手がけるのが
「上位得意客の洗い出し」です。
- 全顧客を売り上げ順に並べ
- 上位20%までの顧客に集中し
- さらなるサービスや提案ができないか知恵を絞る
なぜ上位20%に集中するのか?
それは、
「80対20の法則」と言われるように
上位20%の顧客が、
全売り上げの80%を
占めていることが多いからです。
新規開拓や売り上げの低い会社の
底上げを図ることよりも、
今の常連客、得意客に
さらに喜んでいただくことの方が
長期のリピートを生み、
口コミでの紹介を生む結果に繋がります。
広く浅く付き合うよりも、
好きでいてくれる相手を
さらにメロメロにすることの方が
はるかに効果的です。
これは、どんな業界にも通じることではないでしょうか。
8:まとめ
- コンサルティングとはクライアントの業績をアップさせる仕事
- 日本のコンサル業界の市場規模は約1800億円~3000億円
- コンサルティングの起源は1800年代のアメリカ
- コンサル業界への転職はエージェント(人材紹介会社)を利用する方が良い
- コンサル会社のことを「コンサルティングファーム」と呼ぶ
- コンサルタントの平均年収は500万円~730万円
- 華やかなイメージとは程遠いハードな仕事
- 経営コンサルタントに必須の資格は無いが「中小企業診断士」「経営士」という資格がある
- 第三者として冷静に問題や解決策を見る目が求められている
- 視覚化されたデータを基に戦略を打ち出すことが重要
「コンサルティングは結果が全て」
これは間違いない事実ですが、
「企業とは人の集まりである」
ということも忘れてはいけません。
理屈でしかものを言えない
頭でっかちなコンサルタントではなく、
関わる人たちの気持ちも配慮できる
コンサルタントになって頂ければと思います。
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