アンガーマネジメントとは?パワハラにならない為の3つのメソッド

アンガーマネジメントとは

あなたは、職場でついつい仕事の覚えの悪い部下や
理解の無い同僚や上司の理不尽な言動に対して、
イライラが溜まり、キレてしまった経験はありませんか。

一時の「怒り」の感情を抑えられないがゆえに、
はじめのほんの些細なきっかけから、

  • 部下からパワハラで訴えられる
  • 上司の反感を買い、左遷や降格をされる
  • 顧客や取引先からの大クレーム

など、
取り返しのつかない大きなトラブルに
発展してしまった経験のある方や、
周囲の人がそんな事態に陥ったのを
目撃した方も多いのではないでしょうか?

ビジネスシーンにおいて、「怒り」の感情は
職場の人間関係を破壊する要因となり、
あなたの成功を阻害する大きなリスクとなります。

ちなみに、平成25(2013)年9月に発表された
『平成24年 労働者健康状況調査(厚生労働省)』において、
「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレス」
第1位は「職場の人間関係の問題」という結果でした。

ビジネスに限らず、子育て・教育など
多くの場面においても、
この「怒り」がきっかけで
多くの問題が引き起こされます。

「パワハラ」「DV」「児童虐待」

世間で昨今問題視されている
社会問題の多くも、そのほとんどが

「怒り」の感情をコントロールできないこと

が、その根底にあると考えられるのでは
ないでしょうか。

そんな社会背景にも後押しされてか、
昨今、

「アンガーマネジメント」

の概念が注目を集めています。

何となく聞いたことのある方も、
一度も聞いたことのない方でも、

この記事を読むことで、
「アンガーマネジメント」の基本概念や
全体像を理解できるだけでなく、

実際に明日から使える
3つの具体的なメソッドや
役に立つ関連本も併せて
紹介していきます。

職場で「怒り」の感情に振り回された
経験のある方、思い当たる節のある方は、
是非この記事をご一読頂き、
リスクに備えておくことをオススメします。
目次

1:アンガーマネジメントとは
2:怒りの感情とは?
3:アンガー(怒り)イコール「二次感情」
4:アンガーマネジメントのコツとは?
5:怒りの感情を上手に相手に伝える方法とは?
6:アンガーマネジメントおすすめ本
7:まとめ

1:アンガーマネジメントとは

「アンガーマネジメント」とは、
1970年代にアメリカで始まった
「アンガー(Anger イライラ、怒りの感情)」
「マネジメント(上手に管理する)」ための
心理教育トレーニングです。

よく、「怒らない」ためのトレーニングなのかと
誤解される場合がありますが、そうではなく、

「怒らなければいけないものに対しては上手に怒り、
怒らなくていいものには怒らないで済むようにする」

そのための技術論が「アンガーマネジメント」の主旨です。

「アンガーマネジメント」は
ビジネスパーソン、会社経営者、スポーツ選手、
医師、政治家、教育者など、

様々なジャンルの職業において活用され、
企業研修などにも多く採用されています。

また、本場アメリカでは、
子育てや教育の現場でも活用されており、
小中学校などの教育カリキリュラムにも
取り入れられるなど、

幼少期から、「怒りの感情と向き合う方法」
を学ぶことが習慣づけられているのです。

近年は日本でも注目を集めており、
企業のストレスマネジメントの一環としての活用、
岡山県のとある中学校における
カリキュラムへの採用など、
各地で取り組みが活発化しています。

「アンガーマネジメント」を学ぶことで、
以下の3つのスキルを身につけることができます。

  • 自分や周囲の感情を理解するスキル
    自分や周囲の人が怒りを感じる理由や
    シチュエーションを理解できるようになる
  • 「怒り」の感情を客観的に理解するスキル
    自分が怒りを感じる理由を客観的に理解し、
    怒りを感じやすい状況を予測することができる。
    それにより、事前にそういった状況を避けることが
    できるようになる
  • 「怒り」の感情への対処スキル
    怒りを感じたときに、相手はもちろん
    自分自身も傷つけないように気持ちを処理したり、
    コントロールしたりできるようになる

このようなスキルを身につけると、
自分の怒りの感情をコントロール
することができるようになります。

誰も傷つけずに、
自分の気持ちを適切に伝える
コミュニケーション能力が身につくため、
仕事や私生活での人間関係を構築していく
ためには重要なスキルになります。

「パワハラ」「児童虐待」「いじめ」
などの近年目にすることの増えている
これらの社会問題に対しても、

「アンガーマネジメント」の考え方は
ひとつの有効な解決策を示すものとして
注目を集めています。

2:怒りの感情とは?

「アンガーマネジメント」を知るうえで、
まずは「怒り」という感情について
改めて理解しておく必要があります。

まず「怒る」という行動は、
それにより、相手や物事に何らかの
影響を与える意図をもって行われる
ひとつの表現と捉えることができます。

例えば、

上司が部下に怒ることによって
迅速な対応や正確性を求める場合や、

自分のパートナーや子供に対して、
自分の言うことを聞かせようとする場合

などが
イメージしやすいと思います。

普通に表現するよりも「怒る」ことにより、

  • より明確に自分の意思を主張することができる
  • 相手に自分の要求する行動を強く促すことができる
  • 自分の感情を発散させることができる

・・・など、

怒った当人が意図的か、無意識的かは別にして、
「怒る」という行動によるメリットが生じます。

しかしながら、仮に「怒る」ことにより、
短期的に自身の要求を通すことができたとしても、

  • 相手にストレスや反感を与える
  • 信頼関係への悪影響
    (場合によっては取り返しのつかないレベルで人間関係が崩壊)
  • 怒ることによる自分自身への心身へのダメージ

など、当然ながらデメリットも多くあります。

後々になって冷静に考えた場合、
「怒る」ことによる短期的なメリットより、
長期的なデメリットの方が大きいと感じ、
人は多くのケースで、「怒る」という
行動をとったことを後悔することになります。

にも関わらず、
人は多くの場面で自分の感情に任せて
「怒る」という行動を
衝動的にとってしまいます。

なぜ、怒りの感情をコントロールすることは、
多くの人にとって難しいのでしょうか?

その理由のひとつは

「教育として受けたことが無いから」

だと考えられます。

恐らく、誰もが幼少期から
「むやみに怒るな」、「短気は損気」
といったしつけを受けていると思います。

しかし、「知っている」ことと
「理解する」ことが異なるのと同じように、
それを技術としてきちんと活用できるかどうかは
別の問題になってきます。

技術は学んで練習すれば上手くなります。

そのためには、「怒り」の感情が発生する
メカニズムをより良く知っておくことが
役に立ちます。

「怒り」の感情は、大元をたどると
「本能に基づく防衛反応」
とも言われています。

動物は敵に攻撃されたとき、
生き延びるために
「襲いかかるか・逃げるか」の
選択を迫られます。

身体がリラックスしていたら
それらの行動をとることは出来ないため、

筋肉を緊張させて、
「襲いかかるか・逃げるか」を
身体に選択させるための命令が
「怒り」という感情となります。

「怒り」とは本体、
生命が自身を守るために必要な反応であり、
誰もが「怒り」という感情を持っています。

それゆえに、「怒り」の感情を「無くす」とか
「押さえ込む」ことは最終的には不可能です。

まずはそれを理解し、
「怒り」をコントロールする技術を
身に付けることが重要になります。

「怒り」の感情には、特に問題となる
ネガティブな特性として、
以下の4つが挙げられます。

  • 強度が高い…激高して怒ってしまう。一度怒り出すと止まらない。
  • 持続性がある…いつまでも怒り続ける。根に持つ。
  • 頻度が高い…しょっちゅうイライラする。カチンとくることが多い。
  • 攻撃性がある…他人を傷つける。自分を傷つける。モノを壊す。

怒りには持続性があり、
長い場合、宗教戦争のように
世代や時代を越えることもあります。

ストーカーなども怒りの感情が
拗れてしまった現象とも言えます。

また、他にも
怒りには「伝播性が強い」という特徴もあります。
例え怒りを言葉に出さなかったとしても
態度で怒りが伝わってしまうこともあります。

怒りを向けられた相手が、不愉快になったり、
自身に否があると理解している場面でも、
衝動的に思わず「逆ギレ」してしまうような
場面はよく見られるのではないでしょうか。

また、ある一人が怒り出したことがきっかけで
周囲にも怒りが伝染するかのように
広がったりするのも
多く見られる現象だと思います。

一方で「怒り」の感情が、
「モチベーションの向上」という
プラスの方向に働く場合もあります。

  • 「くやしいから頑張る」
  • 「負けたくないから努力する」

などの源となるアドレナリンは、
怒りのエネルギーから生まれます。

その結果、怒りが建設的な結果を
生むこともあります。

青色発光ダイオードの発明で
ノーベル賞を受賞した中村修二さんは
記者会見の中で、
「自分のモチベーションは怒りだった」
と語っていたのは有名な話かと思います。

・・・とはいったものの、
「怒り」をプラスの方向に
マネジメントするのは
容易なことではありません。

普段から「アンガーマネジメント」を意識し、
使い慣れているか、そうでないかによって
大きな差が出ます。

まず「怒り」の原因となる
考え方の「クセ」を発見しましょう。

そして、それを少しずつ矯正する
訓練を続けていくことで、
「怒り」の感情のマイナス面を抑え、
プラス面につなげることが可能になります。

3:「アンガー(怒り)」=「二次感情」

「怒り」の感情は、
元は防衛本能から引き起こされるものだと
説明しましたが、それと同時に、
「怒り」はそれ単独では発生し得ない感情である
という性質があります。

「怒り」の感情は、その感情の前に
必ずその引き金(トリガー)となる

「恐怖」「不安」「痛み」
「苦しみ」「悲しみ」
「さみしさ」「悔しさ」「つらさ」

といった元となる感情が発生し、
そこから「怒り」の感情へと移行していきます。

そのため、
「アンガー(怒り)」は「二次感情」と呼ばれます。
(対して、前述の「恐怖」、「不安」等を「一次感情」と呼びます。)

3-1:一次感情から二次感情への移行

二次感情である「怒り」は
一次感情が一定のキャパシティを
超えた場合に発生します。

コップを例に表現すると、
「さみしい、つらい、悲しい、不安」
といったネガティブな「一次感情」が
コップに溜まっていきます。

コップの容量を超え溢れ出した状態が
「怒り」になります。

コップの容量は人によって異なります。
怒りやすい人とそうでない人の違いは
この「コップ」の違いに例えることができます。

3-2:怒りやすい人とそうでない人の違いとは ?

人にはそれぞれ、
「こうあるべきだ」と考える
「信念」を大なり小なり持っています。

それらが否定されたと感じると、
不安や悲しさ、不満、悔しさなどの
「一次感情」が生まれます。

特に自分の信念が強い人ほど
否定されたときのショックが大きく、
強い感情を抱くことになります。

つまり、イライラしやすい人は、
「自分の信念に対する想いが強い」
と言えます。

人によって、
「一次感情」を受け止めるコップ(≒信念)の
形や大きさが異なることにより、

「二次感情」である「怒り」につながる
ポイントやタイミングも人それぞれというわけです。

いずれにしても、一次感情が解消されないと、
その気持ちは「二次感情」である「怒り」へと
発展していくことになります。

4:アンガーマネジメントのコツとは?

「怒り」の感情のメカニズムは
何となく理解できたでしょうか?

ここからは、アンガーマネジメントにおいて、
今すぐからでも実践できるシンプルで具体的な
3つのテクニックについてご紹介します。

まず、アンガーマネジメントには、

  • 「衝動のコントロール」
  • 「思考のコントロール」
  • 「行動のコントロール」

という、三大要素があります。

それぞれの要素について、
コントロールするためのメソッドがあります。

4-1:衝動のコントロール

「アンガーマネジメント」において、
まずはじめに取り組むのが
「衝動のコントロール」になります。

中でも、有名なメソッドとして、
「6秒ルール」というものが存在します。

怒りの感情のピークは6秒間と言われています。

これはアドレナリンが強く出るタイミングが
このはじめの6秒間であることが理由です。

「カチン」と来てから6秒以内で発する言動は
感情的になることが多く、非建設的な対応をしてしまう
ことが多々あります。

アンガーマネジメントでは、
怒りのピークであるこの6秒間を
行動を起こさずにじっと耐えることが
肝心と言われています。

つまり、
「反射で怒ってはならない」
ということです。

「反射的に怒らない」
「売り言葉に買い言葉を発しない」ことは、
「あんなことを言わなければよかった」
という自己嫌悪の防止につながります。

そのためには、この6秒間に起こる衝動を
やり過ごすための有効な方法を
マスターしておく必要があります。

怒りが爆発しそうなときに耐える方法、
それは「自分を落ち着かせること」です。

ここからは、
「ディレイ(反応を遅らせる)テクニック」
と呼ばれる、6秒間をやりすごす具体的な方法を
7つ紹介していきます。

4-1-1:6秒テクニックその1~6秒間カウント~

心の中で1から6まで数えて、6秒が過ぎるのを待ちます。
シンプルな方法ですが、数えることに集中することで
怒りを鎮める効果があります。

4-1-2:6秒テクニックその2~呼吸リラクゼーション~

相手から腹の立つことを言われたら、
怒りの言葉で返すのではなく、
腹式呼吸の要領で深呼吸をします。

  1. 鼻から大きく息を吸う(1秒)
  2. いったん呼吸を止める(2秒)
  3. 口からゆっくりと吐き出す(3秒)

人は怒りを感じると、
呼吸が浅くなりますが、

それを逆手にとって
まず呼吸を整えることで
冷静さを取り戻すというわけです。

目を閉じて行った方が
落ち着ける場合もあります。
1回で収まらなければ、
2~3回繰り返してみましょう。

また深呼吸には、
血圧を下がりやすくする効果もあります。

呼吸を整え、冷静になりさえすれば、
その後に適切な対処を取れる可能性は
飛躍的に向上するでしょう。

4-1-3:6秒テクニックその3~コーピングマントラ~

「落ち着け、落ち着け」
「大丈夫、大丈夫」

など、同じフレーズを繰り返し
自分自身に言い聞かせます。

まるで呪文のようですが、
怒りから意識を遠ざける効果があります。

4-1-4:6秒テクニックその4~ポジティブ・セルフトーク~

自分の気持ちを高揚させる引き金になる
「ポジティブ・キーワード」
予め自分で決めておき、
怒りを感じたら、心の中で唱えます。

他人から不当な評価を受けるなどで
悔しいに気持ちになったときなどに、
自分を鼓舞することで、落ち込みを軽減し、
「怒り」に発展するのを防ぐことができます。

4-1-5:6秒テクニックその5~目的の再意識~

例えば、部下の指導中にイライラした場合、
「どうやったら部下が一人前の仕事をこなすことが出来るか」
など、本来持っていた目的を意識しなおすのも、
「アンガー」を鎮めるのに効果的です。

とはいえ、怒りを感じているときに
瞬時に意識を切り替えるのは難しいので、
自然に目に入るところにメモを貼っておく
などの工夫をするのがポイントです。

4-1-6:6秒テクニックその6~一杯の水~

暴言を吐き出すかわりに、
コップ一杯の水を飲みこんで下さい。
すると、怒りの感覚がスッと引いていきます。

4-1-7:6秒テクニックその7~エスケープ~

もしも状況が許すのであれば、
その場から離れてしまうのがベストです。

堪えきれない怒りがこみ上げた時でも
時間を稼ぐことができ、その場から離れることで
物理的にも冷静になりやすくなります。

・・・このように、6秒間を乗り越える
方法はいくつもあります。

これらを組み合わせて活用しても良いですし、
自分にあった、自分なりの6秒間テクニックを
生み出してみるのも良いと思います。

とにかく「怒り」の感情に襲われたら
この「6秒ルール」を思い出して下さい。

4-1-8:「怒り」を点数化する

6秒ルールに慣れてきたら、
次のステップとして
自分の感じた「怒り」の感情を
点数化してみましょう。

例えば、10点を満点として、

「0点は穏やかな状態」
「10点は人生最大の怒り」

というふうに点数をつけます。

点数化することで冷静になれ、
自分の感情を客観的に捉えることができるため、

対処法が考えられる余裕が
生まれてくるようになります。

「6秒ルール」「点数化」を用いて
衝動的な「怒り」の感情を制御する…
これが「アンガーマネジメント」への第一歩です。

4-2:思考のコントロール

自分が怒っている意味が
相手に伝わらないことは多々あります。

その要因となっているのは、
「3-2: 怒りやすい人とそうでない人の違いとは ?」
でも触れましたが、

自分が考えるこうある「べき」という信念と
相手の考えるこうある「べき」という信念

との間にギャップがあるからです。

対人同士での「怒り」による大抵のトラブルは、
この「信念のギャップ」によって生じます。

例えば、

  • 一度注意されたことはしっかり守る「べき」
  • この程度の仕事は1時間で終わらせる「べき」
  • 年長者には気を遣う「べき」

・・・など、
全て「べき」に対する期待を裏切られたことに
怒っていると考えると説明ができます。

怒る必要があること、無いことを区別するのが
「アンガーマネジメント」ですので、
そのためにはまず、自分と相手の持つ
「べき」の基準が異なるということを
認識することが必要になります。

例えば、大抵の社会人は
「時間を守るべきだ」と考えているとして、

実際に「10時に集合」と言われたときに、
何時に来る「べき」と考えるかは、
人によってそれぞれ感覚が異なります。

例えば、Aさんは10分前だと考え、
Bさんは時間ぴったりでないといけないと思い、
Cさんは5分くらい遅れても許容範囲だと感じます。

気が早い人、のんびりしても怒らない人、
人によって感覚がそれぞれ異なるのです。
また、日によって気分や機嫌が変わり、
許容範囲が変わることもあります。

多様な価値観の「べき」を持つ社会の中では

まずは自他の信念が違って当然であることを
理解したうえで、コントロール可能なものに
意識を向けることが「アンガーマネジメント」
にとっての重要な思考方法になります。

4-3:行動のコントロール

「怒り」の対象は「人」だけには限りませんが、
いずれにせよ「怒り」を感じている問題が、
自分ではコントロールできない事柄の場合、

「アンガーマネジメント」では、
その現状を一旦受け入れた上で、
自分の行動を変えることで
「怒り」をコントロールすることを
推奨しています。

例えば、急いでいるときに
交通渋滞にハマった場合や、

毎朝の満員電車は、
自分の力ではどうすることもできませんが、

現実を受け入れて、自分でできる選択肢を
探すことは可能かと思います。

例えば、行き先に遅れそうな旨を連絡したり、
音楽を聴くなどして、気を紛らわせたり、

次回からは、混雑する時間を避けて
少し朝早く家を出発する…などです。

自分が変えられないことを受け入れた上で、
自分が今できる範囲で行動を変えてみる…

これが「アンガーマネジメント」に
上手に向き合っていくための秘訣です。

4-4:番外:「アンガーマネジメント」に役立つサプリメント・ハーブ

日頃からイライラを感じやすい方は、
身体面、特に栄養バランスやホルモンバランスが
崩れていることが原因となっている可能性があります。

そんな場合は、栄養、ホルモンのバランスを整えて、
脳ストレスを軽減し、リラックス効果を与えてくれる
以下のサプリメントやハーブを活用してみるのがオススメです。

ちなみにこれらのサプリメント・ハーブは
ナチュラルな成分ですので、
向精神薬のような副作用を心配せずに
服用することができます。

  • SAM-e…アミノ酸の一種。眠りやすくなる
  • 5-HTP…アミノ酸の一種でセロトニンの前段階の成分
    リラックス効果がある。
  • GABA…アミノ酸の一種。
  • セントジョーンズワート…ドイツに古くから伝わる抗うつ効果を持つハーブ
    (セイヨウオトギリソウ)
  • イチョウの葉…脳の血流を良くする。脳ストレスを軽減する

5:怒りの感情を上手に相手に伝える方法とは?

感情に任せて相手を怒るのは簡単ですが、
後々になって後悔することになります。

自分にとって、こうある「べき」と思っていても
相手にとっての価値観とは違う…

もしも相手に自分の感情を正確に伝えたければ、
このことを理解したうえで、
伝え方を工夫する必要があります。

あなたが感じる相手への「怒りのポイント」
を下記の4点を意識して、具体的に
かつ感情的にならずに伝えるようにします。

5-1:アンガーを感じた理由を相手にきちんと伝える

まずは、あなたが相手の何に対して怒りを感じたのかを
明確に伝えます。

当たり前のように思われるかも知れませんが、
意外にこれが出来ていないため、さんざん口論した挙句、
「結局アイツは何をそんなに怒っていたのか?」
といった結果に終わってしまうことになります。

5-2:何を直せばよいのか、直すポイントを明確に伝える

ただ怒るのではなく、「次からはこうして欲しい」という
具体的な改善策を伝えるようにしましょう。

相手に「せめて」「少なくとも」「最低限」
どうしてほしいかを具体的に伝えること

これがうまく伝わらないと、
今後何に注意していかなければ
ならないのかが理解できず、
同様のトラブルが再発する要因になります。

5-3:直さないと生じるデメリットを正確に伝える

仕事の場面で良く見られますが、
「○○してはいけない」と行動を指摘するものの
その背景にある「やってはいけない理由」を
説明することが置き去りにされるパターン。

相手は怒られている理由がわからないため、
あなたに対する納得感も物事への理解も得られず、
結果、相手は同じ失敗を繰り返す可能性があります。

そうならないためにも、
直さないといけない理由となる、
デメリットを明確に理解してもらうように
伝えて下さい。

5-4:相手を否定しないかたちで伝える

相手に自分の気持ちを伝える際に、
「I(アイ)メッセージ」という
テクニックがあります。

Iメッセージとは、
話すときの主語を「わたし」にすることです。

たとえば、あなたが部下に頼んだ資料の
提出期限が守られなかったとします。

そのことを叱るときに、

あなたは「どうして提出期限を守れないんだ!」

ではなく、

わたしは「期待していたのに残念です。」

といったように、
主語をわたし(I(アイ))に置き換えた
メッセージで伝えます。

すると、注意された人は
「怒られた」という感覚よりも
「悲しませて悪かった」という気持ちが大きくなり、
反省する気持ちにつながりやすくなります。

このように、伝え方を少し工夫するだけで、
自分の気持ちを適切に伝えることができます。

また、

「○○するべき」「○○してあたりまえ」
「そもそも」「ちゃんと」「しっかり」

などの強制力や脅迫感を感じさせる言葉を
用いるのを避けることも、効果的です。

6:アンガーマネジメントおすすめ本

自分の「怒り」タイプを知ってコントロールする
はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック 安藤俊介(著)

『敵を知るにはまずは己を知るところから…』

本書を読むことで、
自身の怒りの癖やパターンを
分析することが出来、

なおかつ、ウェブサイト上で
「アンガーマネジメント診断」を
受けることが出来る特典がつくなど、
ユニークな構成となっています。

アンガーマネジメント 怒らない伝え方 戸田久美(著)
実際の言葉や行動での実践イメージが
湧きにくいという方には、

具体的なシチュエーション例を元に
“伝え方”を中心に書かれた本書は
具体策のヒントが豊富でオススメです。

パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門 小林浩志(著)
ビジネスシーンにおいて活用できる事例が多く扱われており
グラフ化して解説されている部分も多く理解しやすい

7:まとめ

「アンガーマネジメント」とは、

「怒らなければいけないものに対しては上手に怒り、
怒らなくていいものには怒らないで済むようにする」
スキルであり、

自分の衝動・思考・行動について、
コントロールできるものについては
コントロールするよう努力し、

コントロールできないことは
それを受け入れるということです。

また、怒りは身近な対象者ほど強くなり、

高いところ(強い者)から
低いところ(弱い者)へ流れる
伝染しやすいエネルギーです。

「アンガーマネジメント」ができるようになると、
自分で「怒り」の感情を処理できるようになるため、
人に連鎖しにくくなります。

さらにあなたの心がけ次第で、
「怒り」を建設的なエネルギーとして
活用することもできるようになります。

あなたも是非、毎日少しづつでも
「アンガ―マネジメント」
トレーニングしてみてください。

 

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