人間の思考には…
- 「高いもの=良いもの」
- 「有名なブランド=良いもの」
- 「医者が言う事=正しい事」
など
人には、ある種の物や人物に対して
自動的反応を示すことが
多いといわれています。
例えば、商品の詳細など
調べたこともないのに
「10万円の指輪よりも
100万円の指輪の方が良いもの」
と認識する事が多々あります。
このようなてっとり早い
自動的な反応は
時間やエネルギー、
精神能力を節約する事ができます。
この反応は、
人間の習性にのっとったものであり
大多数の人が何かを承諾する時に
反応するものです。
このようは反応には
6つのルールが存在します
- 返報性のルール
- 一貫性のルール
- 社会的証明のルール
- 好意のルール
- 権威-服従のルール
- 希少性のルール
このルールを
身に着けることにより
自分の要求を通す武器として
用いることができます。
それでは一つずつ説明をしていきます。
目次
1:返報性のルールとは?
2:一貫性のルールとは?
3:社会的証明のルール
4:好意のルール
5権威-服従のルール
6:希少性のルール
7:まとめ
目次(クリックすると自動で飛びます。)
1:返報性のルールとは?
単純に説明すると
他人が自分に対して、親切にしてくれたら
こちらもその親切に対してお返しをしなくては
ならない心理状況を言います。
「返報性のルール」=「お返しのルール」
です。
このルールは、
社会人や社会的に高い地位のある
人(上司や取引先の役職者)に対して有効です。
社会では、
この返報性のルールが
守られない人に対して
嫌悪の念を抱くように
できているため
人に親切をされたら
余計なお世話だとしても
恩義の感情が生まれるようにできています。
つまり、
このルールを用いる事によりどんな小さな
親切でも人に恩義を売ることができます。
例えば…
「いつも理不尽に怒られる上司に対して
飲み会の後に家に泊めてあげる」
これをする事により
いつもより怒られなくなるかもしれません。
「自分が個人経営しているお店で、お客様の次回の
予約を取る前に、なにか小さな贈り物を上げる」
これにより次回の予約を
取りやすくなるかもしれません。
このように人になにか
親切を施すといつか帰ってくるルールが…
「返報性のルール」です。
1-1:譲歩的要請法
返報性のルールを用いて、
より効果的に人に承諾をさせる
手段になります。
先ほどの返報性のルールでは、
受けた親切に対して
お返しの義務が生じました。
それと同じように
自分に譲歩してくれた相手に対しては
同じように相手に対して
譲歩を返す義務が生じるという物です。
例えば
「10万円の商品を1万円にする」
といったことです。
確実に拒否されるような
大きな要求を出し
その後にそれよりも小さな
もともと受け入れてほしいと
思っていた要求を出すのです。
1-2:知覚のコントラスト
また、先ほどの例に出したように数値を用いて
大きな要求から小さな要求へと提示する事により
知覚のコントラストが生まれます。
「知覚のコントラスト」=「比較する対象」
であり、数値など
わかりやすい対象を用いることにより
譲歩を返す義務がより高まります。
1-3:注意点
しかし、注意する点としては、
最初の要求が大きすぎると
誠実な交渉相手とは見られません。
そこからいくら要求を
引き下げても本当の譲歩だとは
受け取られません。
また、譲歩的要請法を用いることにより
最終的な合意を取りまとめたと思わせ
より強い責任感が生まれ
満足した承諾となります。
1-4:返報性をビジネスに応用すると?
例えば…先ほどの
「10万円の商品を1万円で売る」は
返報性のルールを用い、
10→1へ知覚のコントラストが働き
また、最終的な購入は
自己にて決定するため、責任感が生まれ
それに伴い満足感も生まれるという事です。
2:一貫性のルール
ほとんどの人は
- 自分の言葉
- 信念
- 考え方
- 行為
これらを「一貫したもの」に
したいという欲求があります。
「一貫したもの」とは、
その行動に筋が通っており
何が起きても
変わることのない様をいいます。
人は、 何かをコミットメント
(自分の意見を言ったり立場を明確にすること)
するとそのコミットメントと
一貫した行動をとるようになります。
例えば、目標や、
今日自分が行わなければならない事を
紙に書きコミットメントする事により
一貫性を保つ事になります。
この一貫性を保つ事は、
自分の中で満足感が得られます。
また、社会的に見ても
一貫性が保たれている行動をする人は
社会的評価が高くなります。
2-1:一貫性のルールが最も効果的に働くのは?
- 行動を含み
- 広く知られ
- 努力を要し
- 自分の意志で行った
と考えられる時です。
最近では、 お店の看板やチラシには、
料金の値段を記載せず
顧客の興味を引くようなマークや
ロゴを用いる事により
興味をもった顧客は
- チケット売り場に行ったり
- 電話をしたり
- インターネットで調べたり
とするといった行動をとると
チケットを買いやすくなるという
データがあります。
このチケットを購入する過程には、
コミットメントからの一貫性が
最も効果的に働く要素が
全て入っています。
このように商品の販売や
顧客との契約の際には
コミットメントから
一貫性のルールを用いる事ができます。
2-2:一貫性のルールをビジネスに応用すると?
例えば…
結婚式場の契約では、初めにオプション
(ブーケトスやキャンドルサービス)
が、何も入っていない状態での
見積り所を客に提示します。
客が契約を完了した数日後に
オプションを決めていきます。
客は、すでに
- 自分
- 結婚式場
- 妻
にコミットメントをしており
一貫性の行動をとるため
キャンセルをする事はありません。
その他、
契約書や誓約書を記載する際にも
法的な義務がまったくない書類においても
自分の名前を自分の意志で記載し
周囲の人にもコミットメントする事により
その契約書・誓約書に記載してある
一貫した行動を取るようになります。
3:社会的証明のルール
人は他の人たちが
何を正しいと考えているかを
基準にして物事を判断する事があります。
これは、子供にも大人にもみられ
他人を模倣しようとする
強い作用があります。
例えば、テレビの笑い声です。
よくテレビ番組では、
笑い所でわざと笑い声を使うと
観客の笑う回数が増え、
笑っている時間も長くなり
そのネタをより面白く感じる。
という事が科学的に証明されています。
つまり人は特定の状況で、
ある行動を遂行する人が
多ければ多いほど、
人はそれが正しい行動だと判断します。
3-1:社会的証明のルールをより強くする要素
社会的証明のルールを
強くするためには二つの要素があります。
それは、
- 「不確かさ」
- 「類似性」
です。
下記で詳しく解説していきます。
3-1-1:不確かさ
人は、どうふるまえばいいのか
確信が持てない場合に
一層他者の行動を参考にして
自分の行動を決めるようになります。
例えば…
都心部大通りで、
自動車事故が起こった際に
救急車を呼ぶ人や
助けに入る人が少ないのは
彼らが不親切だからではなく
この不確かさが原因です。
人は集団になると他者の行動をみるため
大多数の人が助けていない限り
自分も動こうとはしないのです。
3-1-2:類似性
自分と似ている他者の行動に
従う傾向の事をいいます。
例えば…
テレビ通販番組では、
その会社のスタッフを起用したり
芸能人を使用する場合にも
大スターの芸能人を用いず
親しみやすい芸能人を
用いる場合があります。
これは、自分と似たような境遇や
どこにでもいる人を起用した方が
その人の行動に従う傾向があるからです。
3-2:社会的証明のルールをビジネスに応用すると?
この社会的証明のルールを
ビジネスの場面に落とし込むと
例えば…
人気のラーメン屋では、数量を限定し、
「先着何名様!!」
と宣伝をする事により
店の前に長蛇の列を作らせ
その行動が正しい行動だと
認識させるやり方があります。
また、ネット通販で
よく記載されている
- 「売上100万個突破」
- 「ランキング1位獲得」
- 「商品レビュー100件」
などのうたい文句も社会的証明のルールを
使用したビジネス方法といえます。
4:好意のルール
一般的に、私たちが最も頼みごとを
聞いてあげたいと思うのは、
相手をよく知っていて
その人に好意をもっている場合です。
人は自分が好意を感じている
知人に対してイエスという
傾向があります。
4-1:好意を感じる要素
好意を感じる要素として
- 外見の魅力
- 類似性
- お世辞
- 接触
- 連合
があります。
4-1-1:外見の魅力
外見のいい人は
- 才能
- 親切心
- 誠実さ
- 知性
といった望ましい特徴をもっていると
自動的に考えてしまう傾向にあります。
身体的魅力は何事にも
大きな武器になります。
4-1-2:類似性
先ほどにも説明しましたが
私たちは自分に似ている人を好みます。
接客の場合は、
- 客の姿勢
- 雰囲気
- 話し方
を鏡のように似せて相手に合わせると、
好ましい効果が出現します。
4-1-3:お世辞
人はお世辞に対して
自動的に肯定的な態度
を取ってしまいます。
4-1-4:接触
なじみのあるなしは
人の好みに影響を与えます。
これは、不快な環境下ではなく
快適な環境の中で接触が起こる場合に
働きます。
会社員が行うゴルフの接待なども
この「接触」に当てはまります。
4-1-5:連合
結びつきの効果を言います。
好ましい事象と結びついていること
好ましくない事象と切り離されていることを
他者の目に印象付けようとすることを言います。
例えば…
ブランドのマークは、そのマークがあるだけで
高級感を出したり、安心感を促進させます。
また、薬剤の企業が行うセミナーや説明会には
豪華な食事が一緒に振舞われます。
食事と一緒に商品の紹介(薬剤の説明)
などを行うと、食事の時に働く、
楽しく心地の良い感情をその商品
に結び付ける事ができます。
4-2:好意のルールをビジネスに応用すると?
この好意のルールをビジネスの場面に
落とし込むと
例えば…
CMが上げられます。
日常用品のCMでは、好感度が高く
親しみのあるアイドルが起用されます。
スポーツ用品のCMでは、
そのスポーツのプロの選手で
世界的にも有名な方が起用されます。
また、取引先に行く際には
容姿端麗な部下を
連れていく事や
- 話し方
- 笑い方
- 背格好がにている同僚
を連れていく事が挙げられます。
5:権威-服従のルール
人は、 権威者の命令には
とにかく従おうとする
ということが分かっています。
権威と認められた人からの情報は、
ある状況で、どのように行動すべきかを
決定するための近道を
提供してくれると考えられます。
例えば…
「大学教授」や「医師」などが言う
専門的な知識は合っているか
間違っているかを別にして
その「大学教授」・「医師」という
肩書きによってその言葉に
従ってしまいます。
5-1:服装による服従のルール
また、その他に服装に対しても
服従のルールが働きやすくなります。
例えば、私たちは
警察官の制服を着た人をみると
無意識の内にその人を
信用する場合があります。
その職業特有の制服を
権威のシンボルとして認識するため、
先程説明した連合と関連してきます。
5-2:権威-服従のルールをビジネスに応用すると?
この権威-服従のルールを
ビジネスの場面に落とし込むと…
例えば、販売員は
自分が販売する商品に関連する
資格や講習会を受講し
名刺や自己紹介文に
その情報を入力します。
そうすることで買い手に
肩書きを印象付けさせる事ができ
権威-服従のルールが働きます。
6:希少性のルール
人は、商品の購入機会を失いかけると
その機会をより価値のあるものとみなします。
6-1:個数の限定
商品の個数に限りを持たせると
希少性を出すことが出来ます。
例えば、
- 「在庫限り」
- 「限定3個」
- 「限定100個限り」
などが当てはまります。
6-2:期間の限定
季節や時間等の期間を限定することで
希少性を持たせることが出来ます。
例えばですが、
- 「夏季限定」
- 「冬季限定」
- 「今年限り」
- 「8月限定」
- 「24時間限定」
このように期間に限定を
つけることで、希少性を
持たせることが出来ます。
上記の2つの例のように
店でよく見る数量限定や
最終期限といった
販売する量や期間に限りがあると
希少性のルールが働きます。
また、希少性のルールでは
商品の必要性よりも
その商品を所有する事に
意味を見出すため、通常の定額よりも
高額なプレミア価格で取引されます。
6-3:希少性のルールをビジネスに応用すると?
この希少性のルールを
ビジネスの場面に落とし込むと…
自分の技術やコンテンツを販売したい時は、
まず販売する商品の数を限定します。
また、最終期限は商品の数が
なくなり次第終了との通知をだします。
次に商品の売り上げは関係なく、
販売終了との通知を出します。
その後に再販という形で
商品を再び売り始めます。
1回目の販売を終了することにより
この商品の希少性を
大きくアピールする事ができ
商品の売り上げ向上につながります。
7:まとめ
今まで上げてきた
- 返報性のルール
- 一貫性のルール
- 社会的証明のルール
- 好意のルール
- 権威-服従のルール
- 希少性のルール
を用いる事により、
今まで苦労してきた商談や
営業のコツが掴めたり、
何かしらあなたのビジネスに
役立てることが出来ます。
今日学んだ事は、
ぜひ実践して効果を
体験してみてください。
実践すればすぐに結果を
体感出来ることでしょう。
今日の内容を忘れないために
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常にスマホ等で復習出来るように
しておきましょう。
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