社長は押さえるべき貸借対照表の作り方たった3つのポイント

貸借対照表

決算書には、貸借対照表・損益計算書
・キャッシュフロー計算書などがありますが、

その中でも会社の経営は
どんな状況かを読み解くのが
貸借対照表です。

企業間取引、金融機関との取引などでも
提出を求められたりもします。

貸借対照表についての詳しい内容と、
その貸借対照表を作成する上で押さえておきたい、
たった3つのポイントを紹介しています。

目次

1.貸借対照表とは
2.貸借対照表の構成
3.貸借対照表の借方貸方の仕訳科目について
4.貸借対照表の作成のたった3つのポイント
5.貸借対照表の見方と見られるポイント
6.まとめ

1.貸借対照表とは

貸借対照表は、財務諸表の一つで、
「会社が事業資金をどうやって集めて、
どのような形で保有しているかを表すもの」です。

もっと詳しく説明すると、
会社のある一時点における
財務状態を表す計算書類で、

3月決算企業が貸借対照表では、
3月31日時点でどのような資産を持っていて、

資金の調達源泉となる資本金や負債などが
どのようになっているか残高を確認する表です。

2.貸借対照表の構成

貸借対照表の具体例は下記の表になります。

貸借対照表

資産・負債・純資産の3つに分類され、
左側の資産の部(借方)には、

現金や有価証券といった
所有していて嬉しい財産、
と言えるものが記載されています。

右側の負債の部(貸方)には、
支払手形や借入金といった
返済義務のあるもの、
が記載されています。

3.貸借対照表の借方貸方の仕訳科目について

では、勘定科目について
ひとつずつ説明したいと思います。

勘定科目が理解できれば、
貸借対照表の作成も
そう難しくはありません。

「2.貸借対照表の構成」
表を見ながら読んでください。

3-1:資産の部(貸方)

貸借対照表

左右に分けられたうち
左側を資産の部(借方)といい、

株主から調達した株資本や、
社債の発行・銀行からの借入れ

といった他人資本を
どういう風に運用しているか、
資本の運用形態がここで分かります。

いろいろな名称が並んでいますが、
売ればお金になるもの、
と考えると分かりやすいかもしれません。

資産の部では、大きく分けて
流動資産と固定資産と繰延資産とあります。

3-1-1:流動資産

1年以内に現金化される資産のこと、もしくは
現金・現金に換えやすい資産のことです。
以下が科目になります。

3-1-1-1:現金預金

文字通り、現金及び預金類で。
以下が科目になります。

*現金…手元にある硬化や紙幣といったお金。

外貨の場合は、決算時の為替レートで
日本円に換算して記帳
計上時期は、入金したとき。

現金の注意点

「先日付小切手」は「受取手形」
「収入印紙」は「租税公課」
「切手」は「通信費」の科目で処理

*小口現金…少額経費(交通費、文房具代、切手代など)の支払いのために、
一定の金額を前渡しで管理されている現金を処理する勘定。

計上時期は、小口現金を補充したとき。

小口現金の注意点

小口現金は決算書上では「現金」勘定に含めて処理

*普通預金…いつでも資金の出し入れができる預金のこと。

計上時期は、普通預金に預入た時。

普通預金の注意点

普通預金はさまざまな取引に利用されます。
現金と同様に預金についても、残高を正確に把握していなければ決済が滞ってしまうおそれがあります。

*当座預金…小切手や手形の支払いのために預けている無利息の預金。

計上時期は、当座預金に預入したとき。

当座預金の注意点

当座預金の利用で絶対に避けなければならないのは、
預金残高が不足して小切手や手形の支払いが出来なくなる事です。いわゆる不渡り。
一度でも不渡りを出すと会社の信用は大きく損なわれます。
これを会費するには「当座借越契約」を結んでおくと良いです。

定期預金…予め定めた支払い期日がくるまでは払い戻しをしない事を約束した預金。

計上時期は、定期預金に預入した時。

定期積金…定期に継続して一定金額を払込、満期日に一定金額が支払われる預金。

計上時期は、定期積金に払い込まれたとき。

通知預金…預入後最低7日間据え置き、
引き出す際には少なくとも
2日前に通知する事になっている預金。

主に企業の一時的な余剰資金や個人の不動産取引代金
・退職金などの一時的な資金運用に活用されています。

計上時期は、通知預金に預け入れた時。

別段預金…出資振込資金等を一時的に預け入れるための預金。

計上時期は、別段預金に預け入れた時。

3-1-1-2:売上債権

得意先との通常の営業取引に基づいて発生した債権です。
以下が科目になります。

受取手形…事業目的のための営業活動に基づいて発生した手形債権を言う。
計上時期は、受取手形を受け取った時。

受取手形の注意点

先日付小切手は、小切手ですが受取手形で処理。手形を受け取った期日が到来した時に現金へ振替。
手形を利用する場合は、満期日(支払期日)の到来が3ヶ月先や6ヶ月先等になるため、手形帳による管理が大切

売掛金…事業目的のための営業活動に基づいて発生した営業上の未収入金。
但し、破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権で、
1年内に回収されない事が明らかなものについては「破産更生債権」で処理。

計上時期は、商品を掛で販売した時。

売掛金の注意点

主たる商品等以外の備品等を売却して代金が未収の場合は、「未収金」勘定を使用。

貸倒引当金…売上債権(受取手形、売掛金)・金銭債権等の回収不能による損失に備える為の引当金。

債権は、一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等に区分され、
その回収可能性に応じて貸倒引当金の設定が行われる。

計上時期は、貸倒引当金を設定した時。

貸倒引当金の注意点

・貸倒見積高の区分

一般債権:経営状態に重大な問題が生じていない債務者に対する債権。

貸倒懸念債権:経営破綻の状態には至っていないが、債務の弁済に重大な問題が生じているか又は生じる可能性の高い債務者に対する債権。

破産更生債権:経営破綻又は実質的に経営破綻に陥っている債務者に対する債権。

・貸倒見積高の算出方法

一般債権:債権全体又は同種・同類の債権ごとに、債権の状況に応じて求めた過去の貸倒実績率等合理的な基準により貸倒見積高を算定する。

貸倒懸念債権:債権の状況に応じて、次のいずれかの方法により貸倒見積高を算定する。

但し、同一の債権については、債務者の財政状態及び経営成績の状況等が変化しない限り、同一の方法を継続して適用する。

破産更生債権等:債権額から担保の処分見込額及び保証による回収見込額を減額し、その残額を貸倒見積高とする。

なお、破産更生債権等の貸倒見積高は、原則として、貸倒引当金として処理する。但し、債権金額は取得金額又は取得価格から直接減額することもできる。

3-1-1-3:有価証券

財産権を表示する証券です。

有価証券…証券取引に規定する国際証券、地方債証券、社債券、出資証券、株券、証券投資信託、貸付信託受益証券などで、売買目的有価証券及び1年以内に満期の到来する有価証券をいう。

計上時期は、支払った時又は買入の契約を締結した時。

有価証券の注意点

帳簿に記録する取得価格は、買い入れた価格に証券会社などに支払う手数料などを加えた金額。時価をもって、貸借対照表の帳簿価格とする。

3-1-1-4:棚卸資産

いわゆる在庫の事です。
以下が科目になります。

商品…営業を営む会社が販売の目的をもって所有する物品であって、当該企業の営業目的に係わるもの(製品とされる物品を除く。)及び不動産の売買、斡旋等を生業とする会社が販売の目的をもって所有する土地、建物その他の不動産を言う。

計上時期は、商品を仕入れた時

商品の注意点

商品の単位あたりの帳簿価格の算出方法を税務署に届けなければ、商品の期末帳簿価格は、最終仕入原価法により算出した取得価格による原価法により評価する。

製品…鉱業その他商業以外の事業を営む会社が販売の目的をもって所有する製造品その他の生産品であって、当該企業の営業主目的に係わるものを言う。

計上時期は。製品が完成した時。

製品の注意点

製品の単位あたりの帳簿価格の算出方法を税務署に届けなければ、製品の期末帳簿価格は、最終仕入原価法により算出した取得価格による原価法により評価。

半製品…製造工程の中間生産品で、そのまま外部に販売できるものを言う。

計上時期は、半製品として計上した時。

半製品の注意点

半製品の単位あたりの帳簿価格の算出方法を税務署に届けていなければ、製品の期末帳簿価格は、最終仕入原価法により算出した取得価格による原価法により評価。

原材料…製品の製造目的で消費される物品で未だその用に供されていないものをいい、購入部分品とは、製品又は半製品の組成部分として当該製品又は半製品に取り付けられる物品で他から購入したものをいう。

計上時期は、原材料を購入した時。

原材料の注意点

原材料の単位あたりの帳簿価格の算出方法を税務署に届けていなければ、原材料の期末帳簿価格は、最終仕入原価法により算出した取得価格による原価法により評価します。

貯蔵品…燃料、油、釘、包装材料その他事務用品等の消耗品、耐用年数1年未満又は1年以上で相当額未満の工具、器具及び備品のうち、取得の時に経費又は材料費として処理されなかったもので貯蔵中のものを言う。尚、燃料油等で製品の為補助的に使用されるもの(補助材料)は、貯蔵品に属せさせる事ができるものとする。

計上時期は、貯蔵品を購入したとき、又は、期末に未使用のまま残っているとき。

3-1-1-5:その他の流動資産

短期貸付金、貸倒引当金、前渡金、立替金、仮払金、仮払消費税等、未収入金、未収入消費税等、前払費用、未収収益、繰延税金資産

3-1-2.固定資産

販売目的ではなく、
かつ継続的に会社で使用することを目的とする財産で、
有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産に分かれます。

3-1-2-1:有形固定資産

読んで字のごとく、
形のある固定資産です。
以下が科目になります。

建物…店舗、事務所、工場、倉庫など、事業の用に供するための所有する建物及び暖房、照明、通風等の附属設備を言う。

計上時期は、建物を取得した時。

建物の注意点

残存耐用年数が1年以下となったものも流動資産とせず、固定資産で表示する。

建物付属備品…建物と一体となって機能を発揮する付属設備のこと。

計上時期は、建物付属設備を取得した時。

建物付属品の注意点

残存耐用年数が1年以下となったものも流動資産とせず、固定資産で表示する。

構築物…ドック、橋、岸壁、桟橋、軌道、貯水池、坑道、煙突その他土地に定着する土木設備又は工作物など、事業の用に供するために所有するものを言う。

計上時期は、構築物を取得した時

構築物の注意点

取得原価には、構築物それ自体に要した費用の他に、事業の用に供するまで要した付属費用も含める。

機械装置…機械及び装置並びにホイスト、コンベヤー、起重機等の搬送設備その他に付属設備など、事業の用に供するために所有するもの。

計上時期は、機械装置を取得したとき。

機械装置の注意点

取得原には、機械及び装置それ自体に要した費用の他に、事業の用に供するまでに要した付属費用を含める。

車両運搬具…鉄道車両、自動車その他の陸上運搬具など、事業の用に供するために所有するものを言う。

計上時期は、車両運搬具を取得した時。

車両運搬具の注意点

残存耐用年数が1年以下となったものも流動資産とせず、固定資産に含めて表示する。
なお、取得原価には、車両運搬具それ自体に要した費用の他に、事業の用に供するまでに要した付随費用を含める。

工具器具及び備品…耐用年数が1年以上の測定工具や検査工具、治具、型、家具、事務機器、看板、金庫など、事業の用に供するために所有するものを言う。

計上時期は、工具器具及び備品を購入した時。

工具器具及び備品の注意点

残存耐用年数が1年以下となったものも流動資産とせず、固定資産に含めて表示する。
なお、取得原価には、車両運搬具それ自体に要した費用の他に、事業の用に供するまでに要した付随費用を含める。

原価償却累計額…毎期実施した減価償却費の合計額であり、貸借対照表への表示は次の方法のいずれも認められる。

  • 間接控除方式=減価償却累計額を表示する方法
  • 直接控除方法=減価償却累計額を当該各資産の金額から直接控除し、控除残高を表示する方法

計上時期は、減価償却累計額を計上した時。

減価償却累計額の注意点

直接控除方式を選択した場合には、減価償却累計額を当該資産の科目ごとに又は、一括して注記しなければならない。

土地…事業の用に供するために所有する敷地。土地には、工場及び事務所の敷地の他、社宅敷地、運動場、農園等の経営付属用の土地が含まれる。

計上時期は、土地を購入した時。

土地の注意点

取得原価には、土地それ自体に要した費用の他に、仲介手数料、整地費、登記料など事業の用に供するまでに要した付随費用も含む。

建物仮勘定…有形固定資産で事業の用に供するものを建設した場合における支出及び当該建設の目的のために充当した材料を言う。

設備の建設のために支出した手付金若しくは前渡金又は設備の建設のために取得した機械等で保管中のものは、建設仮勘定に属するものとする。

計上時期は、設備の建設のために支出した時。

3-1-2-2:無形固定資産

目に見えない、形の無い資産をいいます。
以下が科目になります。

電話加入権…電話加入契約に基づき支払った電話施設の分担金のこと。

計上時期は、電話施設の分担金を支払った時。

電話加入権の注意点

新規加入料(施設設置負担金)にかかる費用の他、電話機を設置するための工事費用も含まれます。携帯・自動車電話の役務の提供を受ける権利は電話加入権には該当せず、減価償却資産である電気通信施設利用権として取り扱われます。

特許権…製品や製造方法を一定期間、独占的・排他的に使用できる法律上の権利。

計上時期は、特許権を所得した時。

特許権の注意点

特許権の取得価額は、他から買い入れた場合、買入価額に手続き費用等特許権を使用出来るまでの全ての費用を加えたものとする。

借地権…土地の賃貸契約または更新契約で、土地の所有権が他人に土地を使用させる行為(借地権の設定)をした場合の対価として支払われた金額や貸借した土地の改良のため支出した費用も借地権に含める。

借地権は非減価償却項目である。また、取得価額の多可に係わらず資産計上の必要がある。

計上時期は、借地権の設定をして使用権を支払った時。

借地権の注意点

借地権の設定を行った場合、その設定の対価として権利金(土地の時価×借地権割合)を支払うことにより正常な取引とされる。
また、借地権以外の部分(低地権)については、地代を支払うこととなる。

のれん…被取得企業又は取得した事業の取得原価が、取得した資産及び引き受けた負債に配分された純額を超過する額をいい、不足する額は負ののれんと言う。

計上時期は、営業の譲渡を受けた日。

のれんの注意点

会社法施行前には、営業権とよばれていた項目で被取得企業の純資産を超える超過収益力等を表す。

水道施設利用権…水道事業者に対して水道施設を設けるために要する費用を負担し、その施設を利用して水の供給を受ける権利を言う。

計上時期は、水道施設負担金を支払った時。

水道施設利用権の注意点

地方公共団体が都市計画事業その他これに準ずる事業として公共下水道を設置する場合において、その設置により著しく利益を受ける土地所有者が都市計画その他の法令の規定に基づき負担する受益者負担金等、自社だけではなく周りの多くの他社が各自負担金を支出しているようなものについては、「税法上の繰延資産」となる。

ソフトウェア…ソフトウェアを製作・購入した場合の原価の額。

計上時期は、ソフトウェアを取得した時。

ソフトウェアの注意点

市場販売ソフトウェアの場合は、資産とはならない。
自社利用としてその提供により将来の収益獲得が確実であると認められる場合は社外利用、社内利用問わず適正な原価を計上した上、ソフトウェアの制作費を資産として計上しなければならない。

3-1-2-3:投資その他の資産

投資有価証券、関連会社株式、出資金、長期貸付金、貸倒引当金、ゴルフ会員権、
敷金、保証金、保険積立金、長期前払費用、破産更生債権、繰延税金資産

3-1-3:繰延資産

その支出の効果が1年以上に及ぶものになります。
以下が科目です。

創立費…会社の負担に帰すべき設立費用。

計上時期は、設立費として支払った時。

設立費の注意点

設立までにかかった費用は「創立費」とし。設立時から営業開始時までにかかった費用は「開設費」として処理。

開設費…会社設立後営業開始までに支出した開業準備のための費用。

計上時期は、開業費を支払った時。

開設費の注意点

設立までにかかった費用は「創立費」とし。設立時から営業開始時までにかかった費用は「開設費」として処理。

株式交付費…株式募集のための広告費、金融機関の取扱手数料、証券会社の取扱手数料、目論見書・株券等の印刷費、変更登記の登録免許税、その他株式の交付等のために直接支出した費用を言う。

計上時期は、株式交付費を支払った時。

株式交付費の注意点

株式交付費は、以前「新株発行費」として処理されていました。

社債発行費…社債募集のための広告費、金融機関の取扱手数料、証券会社の取扱手数料、社債申込証・目論見書・社債券等の印刷費、社債の登記の登録税その他社債発行のため直接支出した費用。

計上時期は、社債発行費を支払った時。

開発費…新技術又は新経営組織の採用、資源の開発、市場の開拓等のために支出した費用、生産能率の向上又は生産計画の変更等により、設備の大規模な配置替を行った場合等の費用を言う。

計上時期は、開発費を支払った時。

3-2.負債の部(借方)

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左右に分けられたうち右側を負債の部(貸方)といい
負債は他人資本ともいい、返済義務があるものです。

流動負債と固定負債に分けられます。

3-2-1:流動負債

一年以内に返済しなければいけない負債のことです。

以下が科目になります。

支払手形…通常の取引に基づいて発生した手形債務を言う。

計上時期は、手形を降り出した時。

支払手形の注意点

備品や有価証券の購入等の、通常の取引以外の取引に起因する手形債務は
「営業外支払手形」勘定で処理。

買掛金…営業活動において、経常的に又は短期的に循環して発生する取引に基づいて発生した営業上の未払金を言う。

計上時期は、商品等を掛で仕入れた時。

買掛金の注意点

売掛金・未収金と買掛金を相殺する場合でも領収書は受け取ります。
この時に、領収書の但し書きに「相殺によること」を書くと、相殺額についての収入印紙は不要となります。

短期借入金…運転資金など金融機関から受けた融資のうち、その弁済期限が貸借対照表日の翌日から起算して1年以内に到来するものを言う。

計上時期は、金銭等を借入れた時。

短期借入金の注意点

株主、役員若しくは従業員の対する短期借入金で、その金額が資産の総額の1/100を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲載しなければならない。

未払金…営業活動において、経常的に又は短期的に循環して発生する取引に対する未払金で、一般の取引慣行として発生後短期間に支払われるものを言う。

計上時期は、期間の経過に伴って発生。

未払配当金…配当金を支払う旨の決議があってから、実際にまだ支払われていないものを言う。

計上時期は、配当金を支払う旨の決議を行った時。

未払配当金の注意点

事業年度中に配当金を支払ったとき及び事業年度後の株主総会で配当を支払う旨の決議をした時は、その旨を個別注記表に記載する必要があります。
配当金は、分配可能額を超えて行うことはできません。また、純資産額が300万円未満の場合にも余剰金の分配を行う事はできません。

未払法人税等…法人税、住民税及び事業税の未払額を言う。

計上時期は、決済の際に今期の納税額を計上。

未払消費税等…消費税については、原則として税抜方式で適用し、事業年度の末日における未納付の消費税は、未払金に計上する。

但し、その金額の重要性が高い場合には、未払消費税等として別に表示する。

計上時期は、決済の際に今期の納税額を計上。

未払費用…一定の契約に従い継続して役務の提供を受ける場合、既に提供された役務に対して未だその対価の支払が終わらないものを言う。

計上時期は、期間の経過に伴って発生。

前受金…受注工事、受注品等に対する前受金と言う。また不動産業、倉庫業、映画集、その他役務の給付を営業目的とするものの営業収益の前受金は上記前受金に属する。

計上時期は、前受金を受け取った時。

預り金…他人からの金銭の受け入れで、後日、預かった者又は第三者の対して支払うべきもので、その返済期限が決済日の翌日から起算して1年以内のものを言う。

計上時期は、金銭を受け取った時。

預り金の注意点

役員又は従業員から預り金で源泉徴収した所得税等はこの預り金に含むが、その他のものは役員預り金、従業員預り金の勘定科目を用いる。

前受収益…一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、いまだ提供していない役務に対し支払を受けた対価を言う。

計上時期は、対価を受け取った時。

仮受金…金銭等の受け入れがあったが、その内容が明らかでない場合に一時的に処理する勘定科目である。後日、勘定科目や金額が確定して段階で振替処理をする。

計上時期は、金銭等を受け取った時。

仮受金の注意点

決算前・月末までには、精算するようにしましょう。

仮受消費税等…消費税の課税事業者で、消費税の経理処理を『税抜経理方式』を採用している場合に使用する科目で、受け取った消費税等を表す項目。

計上時期は、売却又は役務を提供した時。

仮受消費税等の注意点

消費税の課税事業者は、売上高の消費税の経理方式について税抜経理方式を採用した場合にのみ、その他の経理方式も『税抜経理方式』を選択する事ができます。

賞与引当金…就業規則や労働協約書などで支給が定められている場合、当期の負担に属する金額を賞与引当金として計上する。

計上時期は、賞与引当金に繰り入れた時。

賞与引当金の注意点

賞与支給額が支給対象期間に対応して算定されているかどうか、賞与支給金額が確定しているかどうかにより次のように処理。

  • 賞与支給額が支給対象期間に基づいて算出され、金額が確定している場合、未払費用での処理。
  • 賞与支給額が支給対象期間以外の基準に基づき算定され、金額が確定している場合、未払金で処理。
  • 賞与支給額が賞与支給額対象期間に基づいて算定され、支給金額を見積り計上した場合、賞与引当金での処理。

繰延税金負債…税効果会計を適用した場合に認識される将来加算一時差異に、法定実行税率を乗じて得た金額を言う。

計上時期は、税効果会計を適用した時。

繰延税金負債の注意点

繰延税金負債は、これらに関連した負債の分類に基づいて、流動負債又は固定負債として表示しなければならない。

3-2-2:固定負債

長期借入金…返済期限が1年を越える借入金や発行して間もない社債のことです。

以下が科目になります。

社債…事業会社が長期の資金調達をするために発行する債権のことをいい、予め定めた時期に償還する条件で発行する有価証券。

計上時期は、社債を発行した時。

社債の注意点

社債の貸借対照表への表示は1年基準で適用され、償還期限が貸借対照日の翌日から起算して1年を超えるものは固定負債に表示し、社債の発行時に固定負債に計上されたもので、償還期間が貸借対照表日から1年未満となった場合は流動資産に1年内償還社債等の科目によって表示。

長期借入金…運転資金や設備資金などの目的のため金融機関等から受けた融資のうち、その弁済期限が貸借対照日の翌日から起算して1年を超えて到来するものを言う。

計上時期は、金銭等を借入れた時。

長期借入金の注意点

株主、役員若しくは従業員に対する短期借入金で、その金額が資産の総額の1/100を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもって記載しなければならない。

退職給与引当金…就業規則等の定めに基づく退職一時金、厚生年金基金、適格退職年金及び確定給付企業年金の退職給付制度を採用している会社にあっては、従業員との関係で法的債務を負っていることになるため、引当金の計上が必要となる。

計上時期は、決算の時。

退職給与引当金の注意点

原則法と簡便法と二種類ある。

負ののれん…のれんとは、被取得企業又は取得した事業の取得原価が、取得した資産及び引受けた負債に配分された純額を超過する額をいい、不足する額は負ののれんと言う。

計上時期は、営業の譲渡を受けた日。

負ののれんの注意点

会社法施行前には、計上することが出来なかった項目で被取得企業の純資産を下回る収益力等を表す。

繰延税金負債…税効果会計を適用した場合に認識される将来加算一時差異に、法定実行税率を乗じて得た金額を言う。

計上時期は、税効果会計を適用した時。

繰延税金負債の注意点

繰延税金負債は、これらに関連した負債の分類に基づいて、流動負債又は固定負債として表示しなければならない。

3-3.純資産の部

「2.貸借対照表の構成」の図、
貸借対照表の右側下にある項目です。

これは自己資本と呼ばれ、
会社の株主から調達したものと、
会社自身が生み出した過去の利益を積み立てたものです。

3-3-1:株主資本

企業が元々の出資額である資本金や
営業活動から生まれた余剰金からなるものです。
科目は以下になります。

3-3-1-1:資本金

資本金…株式会社の資本金の額は、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額である。

計上時期は、払込期日の翌日又は、給付した日。

資本金の注意点

資本金が振り込まれた時は、払込期日の日まで、新株式申込証拠金で処理する。

3-3-1-2:新株式申込証拠金

新株式申込証拠金…新株式を所得する者が新株式の対価を拠出した金額を言う。

計上時期は、新株式申込証拠金が入金された時。

新株式申込証拠金の注意点

資本金が振込まれた時は、払込期日の日まで、新株式申込証拠金で処理。

3-3-1-3資本剰余金

資本としての性格を持った余りのお金です。
以下に分かれます。

資本準備金…設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込又は給付をした財産の額から資本金として計上しないこととした額等、会社法第445条により資本準備金として計上しなければならないものである。

計上時期は、資本準備金として積み立てた時。

その他資本剰余金…資本剰余金のうち、会社法で定める資本準備金以外のものであり、資本金及び資本準備金の取崩しによって生じる剰余金(資本金及び資本準備金減少差益)及び自己株式処分差益が含まれる。

計上時期は、その他資本剰余金に組み入れた時。

3-3-1-4:利益剰余金

企業が生み出した利益を積み立てたお金で、会社内部に蓄積されているものです。
以下に分かれます。

利益準備金…その他利益剰余金から配当する場合、資本準備金の額を合わせて資本金の額の1/4に達していない時は、達していない額の利益剰余金配当割合か配当額の1/10の額の利益剰余金配当割合のいずれか小さい額を計上しなければならない。

計上時期は、利益準備金を積み立てた時。

繰越利益剰余金…過年度において獲得した社内留保利益のうち、利益準備金とその他利益剰余金以外の社内留保利益の事を言う。

計上時期は、未処分利益を翌期に繰り越した時

3-3-1-5:自己株式

自己株式…自己株式とは、株式会社が発行した株式のうち、当該会社自身で保有している株式を言う。

計上時期は、自己株式を取得した時。

3-3-2:評価・換算差額等

その他有価証券評価差額金…その他有価証券とは、売買目的有価証券、満期保有目的の債権、子会社株式及び関連会社以外の有価証券を言う。時価をもって貸借対照表価格とする。

計上時期は、その他有価証券について評価替えを行った時。

その他有価証券の注意点

純資産の部に計上されるその他有価証券の評価差額については、税効果会計を適用しなければならない。

繰越ヘッジ損益…時価評価されているヘッジ手段の係る損益又は評価差額をヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰延べた時における、この繰り延べられた損益または評価差益額を言う。

計上時期は、ヘッジ手段にかかる損益を計上した時。

繰越ヘッジ損益の注意点

純資産の部に計上されるヘッジ手段に係る損益又は評価差額については、税効果会計を適用しなければならない。

土地再評価差額金…土地の再評価に関する法律第7条に規定する再評価差額をいい、再評価差額から再評価に係る繰延税金負債の金額を控除した金額又は再評価差額に再評価に係る繰延税金資産の金額を加えた金額を、再評価差額として、貸借対照表の資本の部に計上しなければならない。

計上時期は、土地再評価法により、土地を再評価した時。

土地再評価差額金の注意点

再評価差額金は当該土地の売却等による処分の場合及び減損が生じた場合の他は取り崩す事ができない。

3-3-3:新株予約権

新株予約権…株式会社に対して行使することにより当該株式会社の株式の交付を受けることができる権利で、新株予約権の所有者は、新株予約権を行使して、当該株式会社の株式を特定の価格で購入できる権利を言う。

計上時期は、新株予約権を発行した時。

新株予約権の注意点

会計処理に、発行時の会計処理・権利行使時の会計処理・失効時の会計処理の3つに分かれます。

4. 貸借対照表の作成のたった3つのポイント

セールスレター書き方

「2.貸借対照表の構成」で、

資産合計=負債の合計+資本の合計

という事は理解できたと思います。

そして、仕訳科目についても
理解できたと思います。

そうしましたら作成は簡単です。

次の3つのポイントを押さえれば、
そう難しくはないでしょう。

4-1.決算書を理解する

決算書で重要な書類は、
「貸借対照表」「損益計算書」「キャシュフロー計算書」の財務3表です。
決算書は簡単に言うと会社の通知表です。

会社がどういった財務状態で、
どのように経営をしていて、
どんなお金の流れなのかを示します。

決算書を読み解く事で
会社の問題点や改善すべき点、
優れている点を理解する事ができます。

その中での貸借対照表は、
資産の詳細を示す書類になります。

そのイメージを掴んでください。

4-2.貸借対照表を理解する

「2.貸借対照表の構成」の表で分かるとおり、
借方・貸方で右と左に分けます。

左側に借方、右側に貸方です。

借方は資産で、貸方は負債や純資産です。
返済していないお金でも資産です。

左から順番に貸し借りと
覚えてください。

貸借対照表は
会社の断面図と言われます。

手元がいくらで、いくら借金をし、
集めたお金でどんな資産を作ったか、を
一覧にしたものです。

数式で表すと

資産=負債+純資産になります。

4-3.貸借対照表の借方・貸方の仕訳科目を整理

「3.貸借対照表の借方貸方の仕訳科目について」で、
よく使われる仕訳科目の説明をしています。

それを参考に貸借対照表の表に
書き込み整理します。

勿論、必要な帳簿は手元に置き
ひとつひとつ書いて行きましょう。

資産=負債+純資産

が合えば出来上がりです。

5. 貸借対照表の見方と見られるポイント

貸借対照表は、会社を構成する
自己資本や借入金を
見極めるために必要な指標です。

しかし、貸借対照表だけで
良い会社・悪い会社と
判断するのは間違いです。

どんな所を見るか、

  • 自己資本が多いのは何故なのか?
  • 何故、借金が多いのか?
  • 必要な借金を行っているのか?
  • 融資を受けられる状態は作られているか?

このように考え、仮に借入金が
多くても良い基盤を作っていたり、

借入金がなくても借金が
できない理由があるのか、

なども見る必要があります。

最終的には、
損益計算書やキャシュフロー計算書を含めた
財務諸表で総合的な判断になりますが、

このレポートでは上記のような
貸借対照表を見る方法を
理解して頂ければと思います。

6.まとめ

貸借対照表

貸借対照表は、
損益計算書やキャシュフロー計算書などと
共に財務諸表を構成し、

上場企業等にあっては
有価証券報告書または四半期報告書をして
一般に公表する事が義務付けられています。

それ以外の中小企業や個人事業主については、
公表義務はないですが、

税務上の青色申告という特典を受ける場合には
必ず貸借対照表を作成し申告書に添付して
税務署長に提出しなければなりません。

財務諸表と聞くとまた貸借対照表と聞くと、
頭が痛くなるかもしれませんが
概要を知ると足し算引き算で済むものです。

何事も「知る」事で行動も楽になるでしょう。

このレポートがお役に立てれば幸いです。

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